立石駅前再開発における取り壊し前の住居撮影
立石駅前の再開発の関係で取り壊されてしまう住居の撮影をさせていただきました。
普段撮影している展示場や新築の施工事例とは違う感覚での撮影になるだろうということはご依頼いただいた時点で想像していたのですが比較的近いであろうと思っていた古民家の撮影ともまた違う撮影でした。
古民家の撮影の種類にもよると思うのですが古民家の撮影はリノベーションしてこれから活用するための写真が多いのです。古さはあっても新しい。逆に江戸時代から続く家としての資料撮影とか。
今回の撮影は違いました。
築年数はおよそ70年くらいと江戸時代から代々続くのような古さではありません。
昭和の中頃、ご依頼者様から3、4世代前から続くお宅です。
その繋がりは現在まで続き今なお住んでいる人がいます。
しかし数日のうちに立ち退き、建物は取り壊されてしまう。
代々時代を生き抜いてきた方々の痕跡や想いを残したいという
今住まわれているご依頼者様の想いを感じ
撮影中は私の心も震えておりました。
再開発で町は生まれ変わり
利便性高く綺麗で
未来へ向けて進み出していくために
必要なことと思います。
しかしその裏では歴史を刻んできた建物が取り壊され、
人々が入れ替わっていくのだと
改めて気付かされました。
歴史の節目にある、
数日内に取り壊されてしまうという
緊張感のある撮影でしたが
このような得難い機会をいただいたご依頼者様には
とても感謝しております。
ありがとうございました。